カリキュラムの計画
Tutorial
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foundational
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10 mins
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Unity Technologies

このチュートリアルでは、独自の Unity カリキュラムを作成するために利用できるリソースと、採用するアプローチを特定するためのヒント、および初日から自信を持って授業に臨むための戦略について説明します。
Languages available:
1. Unity の経験はどれくらいですか?
Unity は初めてですか?
自分が使い方を知らないソフトウェアについて生徒に教えなければならない場合は、準備が大変かもしれません。Unity では、Unity の開発者や教育の専門家と協力して、Unity 初心者のためのわかりやすくて楽しいリソースを幅広く開発し、皆さんが自信を持って生徒に Unity を教育できるよう支援しています。
まずは、以下に記載されている、スコープとシーケンスのドキュメントを確認し、状況に合ったガイド付き学習パスを選択してください。生徒に提供するチュートリアルと同じチュートリアルをまず自分自身が完了し、自信をつけましょう。生徒よりも 2 ステップ分先に進んでおくことで、生徒が直面する可能性のある、特に難しい領域や質問を、授業の開始より前に特定することができます。
EdLab ポータルを探索したり、Unity プロフェッショナルの話を聞いたり、各業界で Unity がどのように使用されているかを調べたり、ウェビナーに参加するなどして、知識とスキルを深めてください。「ガイド」としてだけでなく、生徒の「共同学習者」という立場にも立ちましょう。開発プロセスを一緒に進め、課題に取り組み、一緒に学習していきましょう。多くの Unity 教育者は、テクノロジーやワークフローを学習する際、共同学習のアプローチをとることで、「エキスパート」でなければならないというプレッシャーが軽減されると語っています。
Unity についてある程度の経験がありますか?
Unity を教えたことがある方や、Unity での制作作業を自信を持って行える方は、生徒に達成させるべき成果や、教えるべき内容にについて、考えをまとめることができるかもしれません。ただし、そのような場合でも、提供されている推奨のスコープとシーケンスを確認することは価値があります。関連するチュートリアル、プロジェクト、および評価は、Unity の学習者に優れた足場を提供するものとなっています。また、これらのリソースは、Unity のエキスパート教育設計チームによって管理され、新しい Unity バージョンで更新されています。
すでに独自のカリキュラムをお持ちの場合は、こちらのチュートリアルを参照して、EdLab エディターの Class Drive にリソースやアセットを追加する方法を確認し、学習を始めるために必要なものを生徒がすべて入手できるようにしてください。
2. 推奨のコースを確認する
短期入門コース
この入門コースは期間が 4 週間で、指導時間は約 15 時間です。Unity エディターの基礎について説明し、個別またはグループで取り組める楽しいプロジェクトを通じて、いくつかの基本的なコーディング概念を紹介します。
10 週間コース
このコースの指導時間は約 50 時間です。カメラ、マテリアル、オーディオ、ライティングなど、Unity エディターの基礎をカバーし、5 つのユニークなプロジェクトを通じてコーディングの概念を教えます。時間に余裕のある講師や、さらに学習を進めたい生徒のために、推奨の発展学習項目も用意されています。
学期単位のコース
このコースの指導期間は 15 週間です(指導時間は約 75 時間)。短期プログラムと同様、Unity エディターの基礎についても紹介しますが、Unity でのオブジェクト指向プログラミングについて、さらに深く掘り下げる内容となっています。また、業界での重要なソフトスキルについても取り上げ、推奨の発展学習項目も用意されています。
このスコープとシーケンスの「次のステップ」セクションでは、生徒が基礎を理解した後に取り組める、いくつかの推奨パスが用意されています。生徒の達成目標や希望によっては、提供されているリソースを使用して講師が通年のカリキュラムを作成することもできます。
AP Computer Science Principles コース (AP CSP)
この通年コースでは、やりがいのある Unity のリアルタイム 3D プロジェクトを通じて、コンピューティング科学の基礎となる原理を生徒に教えます。College Board の AP CSP 要件と ISTE 標準に準拠しており、AP CSP 試験に完全対応した内容となっています。
3. コース形式のオプションを把握する
Unity を効果的に教えるためのアプローチは、学習環境をどのように設定するかや、どのようなソフトウェア、コンテンツ、およびリソースを使いたいかによって変わってきます。以下にいくつかの考慮事項を示しますので、これらを参考にして授業のアプローチを決定し、初日から自信を持って授業に臨めるようにしてください。
講師主導型の学習
- すべての生徒が同時に、プロジェクトを段階的に進めていきます
- 生徒たちはまず講師の実演を見て、その後、自分で取り組みます
- 学習のペースは講師が管理します
- 生徒が作業をしている間、講師はガイド兼ファシリテーターとして生徒をサポートします
- 講師は、生徒が遭遇している共通の問題の解決方法を示すために、作業を中断させる場合があります
計画にあたっての課題:
- Unity のスキルに対する自信と、資料をスムーズに扱うための十分なトレーニングが必要となります
- 画面を投影または表示するための適切な手段を確保し、クラスの全員が画面を問題なく見られるようにする必要があります
- 注:Unity エディターには小さなメニューがたくさんあるので、画面はできるだけ大きく投影し、生徒もできるだけ近くに座らせるようにしてください
- 授業の進め方について講師が問題が抱えていると、生徒の学習の進行に遅れをもたらすことになります
ビデオ主体の学習
- デモンストレーションビデオをクラスの全員に同時に見せながら、プロジェクトの内容をガイドしていきます
- 生徒たちはまずビデオを見て、その後、自分で取り組みます
- ビデオチュートリアルの進行ペースは講師が管理します
- Unity と学習コンテンツについて講師に求められる習熟度は、比較的低くなります
- 生徒が作業をしている間、講師はガイド兼ファシリテーターとして生徒をサポートします
計画にあたっての課題:
- 画面とコンピューターオーディオを適切に投影または表示するための手段を確保し、クラスの全員がビデオを問題なく視聴できるようにする必要があります
- 注:Unity エディターには小さなメニューがたくさんあるので、画面はできるだけ大きく投影し、生徒もできるだけ近くに座らせるようにしてください
- 追加の指導が必要な生徒をサポートすると、先行している生徒を待たせることになります
- 授業の進め方について講師が問題が抱えていると、生徒の学習の進行に遅れをもたらすことになります
サポート付きの独立学習
- 講師が、学習の目標とパラメーターを設定します
- 生徒は、独立学習用のリソースを自分のペースで進めていきます
- 生徒が作業をしている間、講師はガイド兼ファシリテーターとして生徒をサポートします
計画にあたっての課題:
- 生徒に対し、自己学習の戦略と、それを実行するためのサポートを提供する必要があります
- 講師は、能力の高い生徒が学習を早く進めた場合を想定して、発展学習に進んでもらうための方法を計画する必要があります
サポート付きのリモート独立学習
- 講師は、学習の目標とパラメーターを設定します。授業には、ビデオ会議、または準備したビデオ/指導書を使用します
- 生徒は、学習リソースを自分のペースで進めていきます
- 講師は、オンラインチャンネルを通じ、ガイド兼ファシリテーターとして生徒をサポートします
計画にあたっての課題:
- 遠隔地にいる大勢の生徒をサポートするために、綿密な計画が必要となります
- 生徒に対し、自己学習の戦略と、それを実行するためのサポートを提供する必要があります
4. 開始前のチェックリストを確認する
- 生徒が自分の成果物を提出するためのシステムを設定する
- EdLab エディターのファイル管理システムについて学び、生徒が簡単に作品を保存・共有できる方法を紹介します
- スクール LMS、Google Classroom、またはその他のシステムを使用して、生徒が課題を提出できるようにバーチャルクラスルームが設定されていることを確認してください。生徒は、プロジェクトのスクリーンショットまたはスクリーンキャスト(推奨)を送信するか、Unity アセットの zip ファイルを送信できます。
- Github などのバージョン管理ソフトウェアを使用して、生徒のプロジェクトを追跡および評価することができます
- トレーニングを行う時間のスケジュールを設定する
- 選択したコース設定に関係なく、少なくともコース開始日の前にオンラインコースの最初のユニットを単独で完了することをお勧めします
- 教師主導のアクティビティを行う場合は、生徒を指導する前に、オンラインコースでそのコンテンツを個別に完了することも強くお勧めします。
- Unity の教師コミュニティとつながる
- Unity Teach サポートコミュニティに登録すると、エキスパートの助けを借りることや、他の新しい教師とつながることができます