
F2P モデルで収益をあげる戦術
Tutorial
Beginner
+0XP
20 mins
(12)
Unity Technologies

前回の「収益化について深く掘り下げる」チュートリアルでは、収益化がプレイヤー体験に与える影響と収益化の種類を確認し、収益化とゲームデザインの関係性について考察しました。また、収益化の成功例に触れ、ゲームに収益化の仕組みを入れる時期について考察しました。
このチュートリアルでは、「F2P モデル」で収益をあげる戦術について考えましょう。「無料プレイ(F2P)」はビジネスの世界では一般的に「フリーミアム」と呼ばれるモデルに由来しています。このモデルは、製品やサービスをごく基本的なレベルまで利用してもらう場合に限り、無料で提供するというものです。
製品やユーザー体験を改善させるために追加機能やサービスを提案する段階で、収益化について考えることになります。ここで、様々な種類の収益化戦術をもう少し詳しく比較して、皆さんのゲームに最適な戦術を選べるようになりましょう。
このチュートリアルでは、以下の作業を行います。
- 様々な広告の種類を比較する
- 3 種類の アプリ内課金を比較する
- 広告とアプリ内課金の組み合わせ方とバランスの取り方を検討する
- 収益化施策の成功度合いを計測する
- 広告とアプリ内課金がユーザー維持数を落とす仕組みを考察する
Resources
Languages available:
1. 概要
前回の「収益化について深く掘り下げる」チュートリアルでは、収益化がプレイヤー体験に与える影響と収益化の種類を確認し、収益化とゲームデザインの関係性について考察しました。また、収益化の成功例に触れ、ゲームに収益化の仕組みを入れる時期について考察しました。
このチュートリアルでは、ビジネスの世界では一般的に「フリーミアム」と呼ばれるモデルに由来する「無料プレイ(F2P)」戦術について学びます。このモデルは、製品やサービスをごく基本的なレベルまで利用してもらう場合に限り、無料で提供するというものです。
製品やユーザー体験を改善させるために追加機能やサービスを提案する段階で、収益化について考えることになります。ここで、様々な種類の収益化戦術をもう少し詳しく比較して、皆さんのゲームに最適な戦術を選べるようになりましょう。
このチュートリアルでは、以下の作業を行います。
- 様々な広告の種類を比較する
- 3 種類の アプリ内課金を比較する
- 広告とアプリ内課金の組み合わせ方とバランスの取り方を検討する
- 収益化施策の成功度合いを計測する
- 広告とアプリ内課金がユーザー維持数を落とす仕組みを考察する
まずは動画リワードから見ていきましょう。
2. 動画リワード広告
動画リワード広告はあらゆる広告の形式の中で、最もユーザーを惹きつけるものとされています。70% 近くのユーザーが動画リワード広告に好意的な態度を示しており、この形式の広告はプレイヤーにプロセスに参加する明確なインセンティブを与えながら、収益を生み出している好例となっています。
動画リワード広告は通常、ユーザーがプレイしているゲーム内で使用できる報酬と引き換えに動画広告を表示することに同意するように促します。
プレイヤーに動画を見ればゲームで使える報酬がもらえるという価値があることは明らかですが、一方で広告を提供する開発者や広告を購入する広告主にも大きな価値を提供しています。開発者は大規模なマネタイズが可能となり、広告主は自社のアプリケーションや製品を高い関心を持っているユーザーに宣伝することができます。
AdColony による最近の調査によると、回答者の 75% が、最も効果的な収益化の方法は動画リワード広告であると回答しました。
次はプレイアブル広告について見てみましょう。
3. プレイアブル広告
プレイアブル広告
これは広告ユニット内で直接、実際に遊ぶことができる広告です。これは一般的に、広告の一部としてゲームのティザーバージョンを表示したい企業が行うもので、プレイヤーにゲームのダウンロードに進んでもらうことを目標としています。
プレイアブル広告は、広告主が魅力を感じてプレミアムを支払うことと、広告主のこの形式の広告を作る能力が拡大していることを背景により多くの開発者が自らのゲームに取り入れるようになり、その利用が広がっている広告の形式です。
次は AR 広告について見てみましょう。
4. AR 広告
拡張現実(AR)を使った広告は、顧客とつながる機会をこれまでになかった形で提供します。ゲーム内の AR 広告は、顧客に広告コンテンツとの真の意味での双方向体験をもたらします。
しかし、この形式の広告ではアプリがカメラにアクセスするための許可を要求する必要があるので、他の広告フォーマットでは発生しなかったユーザーへの阻害要因がいくらか生じてしまうことがあります。アプリや広告プレースメントがカメラへのアクセスを要求する理由を十分に理解していないユーザーに不安をもたらす要因にもなります。
Unity の ゲーム内 AR 広告ソリューションは Responsive AR と呼ばれています。
Responsive AR による広告はユーザーにより大きな主導権を与えるもので、ユーザーはリッチなコンテンツを体験するかを選択することができます。Responsive AR による広告では、マーケティングコンテンツの制作は 3D にレンダリングされた広告ユニットを作るところから始まります。少しの間慣れてもらえば、ユーザーに AR で体験を豊かにするというオプションを提示できるようになります。ユーザーが何を選ぶかによらず、広告はインタラクティブなものなので、広告主は目的を持ってデザインすることができ、フォールバッククリエイティブの使用を避けることができます。
拡張現実(AR)広告は、ブランドのある広告主からの需要が非常に高い形式の 1 つで、そうした広告主はオーディエンスにリッチな体験を届けるために、お金をかけることを惜しみません。
AR 広告プレースメントはもう 1 つのコンテンツの種類というだけで、動画広告やインタースティシャル広告を出せる場所であればどこでも出すことができます。
ですので、AR 広告はそれが最も大きなお金を引き出す場合にのみ表示されることを保証するために、他のプレースメントと競合することになります。AR 広告を実装する際には、動画リワード広告、インタースティシャル動画広告、またはプレイアブル広告のときと同じプロセスと戦略を適用する必要があります。
このプレースメントは自分のゲームの中心となるループに置いてよいものかユーザーは、ゲーム内通貨が再び使えるようになるまで 24 時間待つよりも、報酬をもらってゲームのプレイを続行するためにこの広告を見たいと思うだろうか。
5. アプリ内課金(IAP)
前に「ゲームデザインとしての収益化」で述べたように、ゲーム開発者が犯す最も一般的な間違いの 1 つは、収益化について考えることを後回しにしていることです。
成功するためには、アプリ内購入がゲームデザインの一部として組み込まれており、完全に正しいタイミングで購入を促せるようになっている必要があります。アプリ内購入のことを念頭においてゲームを開発すれば、ユーザーが実際に購入する可能性はより高くなります。
プレイヤーがどのようにゲームの段階を進めていくのかを考え、アプリ内購入の機会創出の場として、困難でなかなか前に進めないゲーム内の体験を仕込んでいく一方で、課金しないと絶対にプレイヤーが先に進めないようなゲームにはしないように配慮しなければなりません。また、ゲームの進行が早くなり過ぎないように気をつけて、ゲームがプレイヤーにまたゲームに戻ってきたくなるような価値を提供しているかどうかを確認してください。
アプリ内課金は主に 3 つの種類に分類されます。ゲームを通じてプレイヤーにどのような行動を取ってほしいかに合わせて、この 3 種類のアプリ内課金を組み合わせて使うことが多いです。
- 消費型:一度使うとなくなるタイプのアプリ内課金です。追加ライフなどが該当します。繰り返し使うために、再度購入されることもあります。
- 非消費型:一度購入すると何度も使うことができるタイプのアプリ内課金です。追加機能やゲームのアップグレードなどが該当します。
- サブスクリプション:継続更新ベースで機能を提供するタイプのアプリ内課金です。新しいゲームレベルなどが該当します。
3 つの異なるタイプのアプリ内課金を確認したところで、それらを比較して、プレイヤーのゲームの進行を助けるためにどのアプリ内課金を使用するか考えてみてください。
決めるまでの間に、プレイヤーの進行が早すぎることをどうやって把握すればよいのか、気になってくるかもしれません。次はエキスパートの話を聞いて、彼らがこの問題についてどういう意見を述べているかを確かめてみましょう。
6. エキスパートから学ぶ
エキスパートからさらに深い内容を聞いてみましょう。
次のビデオは、Unity の収益化エキスパートである Cathal と Illya が、以下の話題について議論しているところを収録したものです。
- 開発者は、ゲーム内でプレイヤーの進行が早すぎるかをどうやって知ることができるか。
7. 広告とアプリ内課金の組み合わせ方とバランスの取り方
広告とアプリ内課金を適切に取り入れたなら、自分のゲームの様々なステージにいる、様々なユーザーに向けて広告とアプリ内課金のそれぞれをより洗練していくための取り組みを始めることができます。
ここで認識すべき重要なことは、大多数のプレイヤーはゲーム内での課金をしないということです。これは、多くのゲームで課金をしなくてもプレイヤーはゲームの内容の大部分を遊べてしまうことが原因です。そうでないゲームは、プレイヤーが遊ぶのをやめてしまい、そのゲームのパブリッシャーがビジネスを成長させる機会は狭まってしまいます。
しかし、アプリ内課金をするプレイヤーは非常に貴重な存在です。そのため、ユーザーのデータをゲームの中で課金した履歴に基づいて分析することで、より洗練された収益化を実行するための手がかりが得られます。
より具体的な例をあげると、アプリ内課金をしているユーザーは広告を提示する対象から除外したり、あるいは広告の回数を減らしたりすることで、アプリ内課金をしないユーザーに余分に広告を出すようにするなどです。こうすることで、課金をしないユーザーを収益化しながらゲームプレイの改善を続け、かつ課金をするユーザーの維持率を高めることができます。
行動の追跡を内部のデータを介して行うか、サードパーティを介して行うか、いずれの場合でも、ユーザー分類のいずれかのモードから行動の追跡は始まります。ユーザー分類はユーザーをその行動や特徴に基づいてグループ分けするプロセスで、これを行うことでグループに適した固有の体験を提供することが可能になります。
「収益化ソリューションプロバイダー」で詳しく説明する、様々な広告プラットフォームや LiveOps プロバイダーは、こうした分類を取り込んで、グループごとにカスタムされたコンテンツを配信する機能を持っています。
8. 広告とアプリ内課金の組み合わせとバランス調整に関する実践的なヒント
アプリ内課金を行うユーザーと行わないユーザーの間の顧客セグメンテーションを継続的に行いましょう。
行動は時間の経過とともに変化するため、ある時点で行ったアプリ内課金をするユーザーとしないユーザーの分類が、ずっと変化しないとは限りません。あらゆる種類のセグメントは動的なものなので、毎月、四半期など定期的にセグメントの切り方を更新しておくことが、適切な人々に適切なアクションを届けることを保証する上で役立ちます。
広告の形式について柔軟になること
広告プレースメントがプレイヤーの離脱を増加させているように見える場合は、そのプレースメントを排除してアプリ内課金に頼る前に、同じ場所で別の形式の広告を試してみて、再度結果を評価することを検討してください。
迷ったらゲームプレイを優先する
2 つの異なる戦略や戦術を秤にかけ、どちらが利益の増加に貢献するかについて悩んでいるときには、最後の決め手はプレイヤーの体験であることを思い出しましょう。自分のゲームで得られる体験を楽しんでいるプレイヤーが、本当に継続的な利益をもたらしてくれる存在です。
9. 収益化施策の成功度合いを計測する
収益化のための構成部品を適切に配置したあと、それらが上手く働いていることをどのようにして把握すればよいでしょうか。
最も簡単な方法は入ってくる収益を追跡することですが、実行している収益化戦略がプレイヤーの離脱を引き起こしている場合、これは長期的にはあまり良いやり方とは言えません。
プレイヤーが離脱する理由のうち、最も多い 5 つのものを見てみましょう。シナリオに合わせて取るべき行動に関するヒントは以下の通りです。
プレイヤーのエンゲージメントや維持率、セッション毎の滞在時間など、周辺の指標と合わせて収益の測定を行うことで、収益化施策の総合的な健全性を評価することができます。内部的にこの指標を追跡することもできますし、アナリティクスパートナーの力を借りて追跡することもできます。
「アナリティクスプロバイダー」で、アナリティクスプロバイダーについては詳しく触れます。「戦略を立案する」チュートリアルで、収益化の戦略プランを立案する方法についてより詳しく学びます。
収益化施策がすべて上手く行っているかを確認できる段階にあるならば、少し時間をかけて、自分のゲームについて以下に挙げる指標を分析してください。
- プレイヤーのエンゲージメント
- 維持率の数値
- セッション毎の滞在時間
- プレイヤーのエンゲージメントを増す機会
- プレイヤーの進行を妨げる要因
- 技術的な問題
収益化の成功を測定するための様々な方法がありますが、広告やアプリ内課金が維持率にどのように影響を与える可能性があるのか気になるかもしれません。エキスパートの話を聞いて、彼らがこの問題についてどういう意見を述べているかを確かめてみましょう。
10. エキスパートから学ぶ
エキスパートからさらに深い内容を聞いてみましょう。
次のビデオは、Unity の収益化エキスパートである Cathal と Illya が、以下の話題について議論しているところを収録したものです。
1.広告とアプリ内課金がユーザー維持数を落とすことはあるか。
11. まとめ
このチュートリアルでは、様々な種類の広告や、3 つの種類のアプリ内購入について比較し、広告とアプリ内購入を組み合わせてバランスを取る方法について触れ、収益化施策の成功度合いを測定する方法について学びました。また、収益化施策について測定する方法について、少し時間を取って考えてみることもしました。
次のチュートリアルでは、以下の作業を行います。
- 収益化に関して、様々なサードパーティソリューションプロバイダーを取り上げ、評価する
- ネイティブと有料のサードパーティ製アプリ内購入プラグインの違いを明らかにする
- 広告ネットワークを選ぶときに考慮するべき事項について調べる
- 様々な広告メディエーターソリューションを比較する
- 分析プロバイダーの効率を測定するときに考慮すべきことを調べる
- かけた費用以上に収益を挙げられる方法を知る